レトロゲームレビュー/パイロットウイングス64
パイロットウイングス64
機種 |
ニンテンドウ64 |
発売元 |
任天堂 |
ジャンル |
スカイスポーツシミュレーション |
発売日 |
96年6月13日 |
価格 |
9,800円 |
国内売上本数 |
10万本以上 |
プレイ時間 |
40時間以上 |
N64に乗り込んだパイロット達は、新しい世界を飛ぶことができたのか。
グラフィック |
補完処理によって、ポリゴンはとても見やすく、地形や風景、天候も多彩。 ただ、近くで見ると、所々情けない部分もある。完璧はまだまだ難しそうだ。 |
9 |
サウンド |
それぞれの種目に、それぞれのBGMがマッチしている。あくまで訓練生と 感じさせる軽快な曲調が、プレイヤーに何度でもトライする力を与えている。 |
8 |
システム |
ハンググライダーやジャイロコプターなどの新しい乗り物に乗って、写真撮影や 怪獣退治などの新しいタスクに挑戦する。他にも様々なエクストラゲームが。 |
9 |
操作性 |
それぞれの種目の雰囲気を再現するため、それぞれが凝った操作感覚だ。 少しの操作ミスが大事故に繋がるが、全くその通りだと納得できた。 |
8 |
プラス要素 |
様々な種類の遊びと、憎らしくも心地よい難易度、なかなか遊び尽くせない。 訓練を抜け出して、自由に飛び回るのも一つの楽しみ方。ご自由にどうぞ。 |
9 |
外観評価点 |
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43 |
プレイ感想 |
スカイスポーツシミュレーションの名の通り、それぞれの種目にあわせて、 キー操作、浮遊感、空気抵抗など、いろんな面で細かく設定されている。 その結果、実際に自分がそれを操縦していると感じられるレベルまできている。 各種目にいくつかのタスクが用意され、さらに難易度も高めなので、 やり応えは抜群。また、キャノンボール(人間大砲)などのとんでもない種目や、 さらには、通常ではあり得ないタスクに驚き、笑ってしまったりする。 一つ残念なのは、ボリュームが多い割に自由度が低い事。 「バードマン」では、フライトエリア(訓練地域)を自由に飛べるのだが、 それはどの種目でもある程度自由に飛べるので、あまり嬉しくはない。 人間大砲やミサイルが撃てるのだから、脱線する事を気にせずに作れば、 もっともっとおもしろい事ができたのでは、ともったいなく思えてならなかった。 |
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内容評価点 |
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37 |
総合評価点 |
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80 |
コメント |
スーパーファミコン(以下SFC)の同発ソフトは、「スーパーマリオワールド」と 「F−ZERO」だったが、今回は、今作「パイロットウイングス64」と、 「スーパーマリオ64」が、ニンテンドウ64(以下N64)の同発ソフトとなった。 前作「パイロットウイングス」は、SFCが発売されてまもなく発売されたが、 まだまだハードの性能が十分だと言えるクウォリティーには達していなかった。 今回、N64でのリリースにより、フライトシミュレーターとしての完成度は 極めて高くなっている。しかし、今作の売れ行きは、「スーパーマリオ64」と 比べると遥かに少ない。さらに厳しく見れば、今作に、「F−ZERO」のような、 N64のイメージを決める重要な役割があった、と考えるならば、 その点では、ほとんど機能できなかった、とさえ言えるのだ。 完全な3次元世界の構築、マシン性能の高さ、3Dスティックの操作感。 これらは、既に「スーパーマリオ64」が存分に感じさせてくれた。その一方で、 飛行感覚の再現に、それらと同じだけのインパクトがあるとは思えない。 残念なことに、今作には、かつて「F−ZERO」が、その圧倒的なスピード感で ユーザーに期待を抱かせたような、そんな圧倒的な存在感があったとは 言えないのではと思っている。 もちろん。それが悪い事だと言っているのではない。それどころか、 今作は非常に高い完成度でまとまっている。しかし、「ゲームが変わる。」 というキャッチフレーズは、6年前の「F−ZERO」ほうがよほど似合っていた。 とまあ同発タイトルという事で、厳しい目で見てしまいましたが、 長く、遊び尽くすのが大変なほど、良くできた作品だというのは確かです。 |
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2002年 4月12日 2003年10月 1日訂正 |