探検の記録 |
サケの投げ釣り (ブッコミ釣り) 北海道で豪快な投げ釣りといえばやはりアキアジ! 砂浜は秋のサケシーズンになるとこのブッコミ釣りで占拠されます。有望な場所は場所取りが熾烈でなかなか入ることはできないくらいです。ここんところ3年近く、ルアーばかりでブッコミ釣りをしていない私ですが、この豪快な釣りを紹介したいと思います。 <竿> 4〜5m程度の長さで25号〜30号のしっかりした投げ竿を使用します。波が高くなければ3.6mぐらいの長さでも何とか大丈夫でしょう。波が高いときには短い竿だとラインが波に叩かれてしまいます。また、遠投が必要なときがほとんどなのである程度の堅さが必要です。ほとんどの人は4.5mぐらいのものを使用しているようです。 シーズンになれば、釣具店にリール付きのセットがたくさん売られています。大手メーカーの竿は万単位もする値段で高いのですが、リールさえ気にならなければ安いセットもので十分だと思います。まあ、北海道人は気楽な方が多いようで竿にはそんなに目くじら立てないのかもしれません。また、ルアーロッドと比べて手に持っている時間がほとんどない投げ釣りだからというのもあります。 また本数ですが、サケの投げ釣りをする人は大抵数本出します。多い人にもなると10本以上!という場合も・・・。3本もあればかっこよく?見えると思います。 <竿立て> サケの投げ釣りは大抵砂浜で行います。砂浜に打ち込むタイプで、1本のスチールでできた頑丈な竿立てが必要です。砂だと棒を刺しやすいイメージがありますが、やってみるとなかなか刺さらない。ハンマーを使って打ち込んでいくか、または足で押しながら砂に入れていくことになるでしょう。少し高くなりますが、足で押しやすいように足をかける部分が下部に付いている竿立て(下写真右)も売られています。ところで、この1本仕立ての竿立てって北海道以外でも売っているのかなあ。 なお、こんな頑丈な竿立てでも元気なサケにガツンと曲げられることがあります。曲げられてしまう前にロッドを手に取りましょう。 <リール> まず第1に、ドラグが付いているものでないときついです。投げ釣り専用リールでドラグが付いていないタイプは使わないようにしたほうが賢明です。サケの引きはかなり強烈で、それを海から砂浜に引きずり出そうとするのですから、ドラグがないとラインが切れてしまうでしょう。 ラインは5〜8号程度を使う人が多いようです。そのラインを150mほど巻くことのできる中・大型リールがいいでしょう。このくらいが竿とのバランスのとれたリールになると思います。 意外と忘れられているのがリールのメインテナンス。この釣りは砂浜で使う機会がほとんどなので砂がリールの隙間に入り込んでしまいます。釣行後に必ずリールのお手入れをしてあげましょう。 <ライン> ナイロンラインだと6〜8号ぐらいの太さのラインを使っている人が多いようです。遠投したければ細いラインにすることになるのですが、強度のあるものを使わないとサケの引きで切られてしまいます。PEラインを使う人もいるようですが、その場合はショックリーダー(力糸)は必須です。圧倒的にナイロンラインが多いと思います。 <仕掛け> サケは岸寄りを始めると積極的にはエサを食べようとしなくなってきます。やはり普通の仕掛けとは異なる部分が多いものとなります。各種市販されていますが、基本は胴付き仕掛けで、筒状の発泡フロートで浮力を持たせた針にタコベイトをつけたものです。2本針のものもありますが、慣れていないのであれば1本仕掛けの方がトラブルは少ないと思います。 この発泡の筒が餌の付いた針に浮力を持たせ、フワフワと海中を漂うことになります。このフワフワ感がサケを誘うことになります。さらに発泡フロートにキラキラ光るシートを貼ったり、両端にビーズや飾りをつけて目立つようになっています。 ベテランはあれこれ考えながら、手作りでこの仕掛けを作ります。釣具店に行くとこの仕掛けを作るための各種材料がたくさん売られています。発泡フロートやタコベイトの長さ、太さ、色だけでなく、ハリスの長さや太さまで、自分のお気に入りの仕掛けを作るのは楽しいことでしょう。初めのうちは市販されている仕掛けに、自分の気に入ったキラキラシールなどを貼ることなどから始めてはどうでしょうか。 釣り場にもよりますが、おもりは潮流に流されないように重めのものを使います。三角おもり(下写真右)の40号前後が多く使われています。 <エサ> 赤く染めたイカ、ブツ切りしたサンマ、ソーダガツオなどが使われています。中には塩でしめたウグイやヘビのブツ切りを使うというベテランがいるという話を聞きます。エサはこまめに取り替えるので、ちょっと多いかなというぐらい用意した方が賢明です。 <服装> 長靴を履いていればすむ釣り場から、ウエーダーを履いて海の中で投げないとポイントまで届かないという釣り場もあります。釣り場の様子を考えて装備を考えなければなりません。 釣り方は・・・ サケの釣れるポイントは河川の両岸で、特に川に近ければそれだけ群れが集まるので確率が高くなりますが、サケマスの河口規制に注意して釣り場を確保しましょう。それからまずは海の「かけあがり」を探します。サケはかけあがり沿いに回遊することが多いので、うまくそこに仕掛けを投入するようにするのです。そして他の魚種の投げ釣りより竿をたくさん出すことの方が多いようです。 仕掛けを投入したら竿立てに竿を立ててラインのたるみを取ります。エサはこまめに取り替えてアタリを待ちましょう。 軽くアタリがあってもすぐにアワセようとしてはいけません。基本は遅アワセです。最初は軽く竿が曲がる程度のことが多いのですが、グッと竿が曲がったときがアワセるときです。そんなときはしっかりフッキングさせましょう。 ドラグをうまく使いながら岸に少しずつ寄せていきます。勝負は波打ち際です。ここでばらす人が多いのです。サケのお腹が砂浜をさすり始めると大暴れします。寄せ波のときにラインを一気に巻き上げて、波が引くときは巻くのを休むというのを繰り返し、慎重に寄せましょう。最後に砂浜へ引きずり出すときはリールを巻くのではなく竿を持ちながら後ずさりするようにすればいいでしょう。 同じような場所でさらに続けてヒットする確率が高いので、すぐにエサをつけてキャストです。 |